ヒナな日

日本を離れ、カナダで自分らしく生きてます!

カナダの事情:ホームレスはお金持ち!?

みなさん、こんにちは。

久々にブログをアップします、Hinaです。

 

日本では台風被害と、ニュースで騒がれている中、

バンクーバーは夏の暑さをすっかり通り越し、紅葉のきれいな時期になっています。

 

今日は夏の終わりに出会った、ホームレスの男性についてシェアしたいと思います。

 

まだ夏の日差しが暑い頃、わたしは一人のホームレス男性と出会いました。

場所はMain StreetとKing Edward Street。

わたしは友達の付き合いで、その日、そこに居ました。

おしゃれなカフェやトレンドの洋服を売るお店が並び、

たくさんの人々が行き交う通りに、彼はどっしりと座っていました。

 

 

ただなんとなく、興味本位で話しかけたんだと思います。

”元気?、夏の日差しの中、座っていて暑くない?”

そんな他愛もないことから、私達の会話は始まりました。

 

彼の名前はAnthony。

背が180cmほどある大柄、ビールっぱらの白人の男性です。

釣りとお酒が好き、歳はだいたい50代前後といった感じでしょうか。

 

ホームレスというと小汚くて、お風呂に入っていない印象ですが、

彼は、着ているものは古いながらも、

ちゃんと洗濯されたクリーンな洋服を着ていました。

時々、クシャッと笑う彼の笑顔はわたしを安心させてくれたのを覚えています。

 

わたしが彼になぜホームレスになったのかと聞くと、

彼はゆっくりと自分に過去を話してくれました。

 

彼はもともとモントリオールで生まれ育って、

成人してからは、長距離の卜ラックドライバーをしていたそうです。

 

40代の頃、

仕事がら重いものを運ぶ重労働で、腰を痛めてしまい、

身体が長距離の運転に耐えられなくなったことで、

仕事をやめざる負えなくなったそうです。

 

当時、彼の収入は手取りで月に50万円ほど。

退職後、政府から元の手取りの半分が生活の補助として支給されているそうです。

 

Anthonyの話では、次の仕事につくと、

政府からの補助は受けられなくなるそうです。

また、仕事をみつけるにしても、

もともと50万円ほど手取りでもらっていたため、

それより下の給料のために仕事をするのであれば、

今のなにもしない生活を続けるほうがいいと。

 

また、住んでいるとことについて聞くと、

場所はダウンタウンのアパートメント。

政府管轄のホームレスシェルターだそうです。

 

そして、なぜお金が入るのに、道に座って通行人からお金をもらうのかときいたら、

なんにもしないのも退屈だし、

たまにこうやって人と話すのも楽しいからやっていると言っていました。

 

正直、この話を聞いて、とてもびっくりしました。

半分とはいえ、彼の生活は何もしなくても、

25万円ほどのお金が政府から支給されるということ。

その金額は、バンクーバーの最低時給で働く人の一ヶ月の給料よりも高いということ。

あの1brで$2000はするであろう、ダウンタウンの立地に住み、

毎日自由気ままに過ごす生活。

なんと、羨ましい(笑)

 

彼のような条件ならわたしも、ホームレスであることを選ぶかもしれません。

ホームレスの中にもリッチな人たちがいるのだと、

目からウロコの夏の日の出会いでした。